ぽかぽかの陽気となっていますが、明日はまた肌寒くなりそうです。
季節の変わり目。。。急患ラッシュの土曜日となりそうな気配。。。
音楽ネタでお休みしておりました歯周病のお話の再開です。
歯周病か歯周病でないか?また歯周病なら軽症なのか重症なのか?を調べる方法はいくつかあるが、最も基本的な検査法にプロービング検査がある。
プローブ(ポケット探針)という検査器具を用いて歯周組織のチェックをするのだ。
プロービング検査についての説明の前に、歯と歯の周囲組織(歯周組織)の構造を勉強したい。
歯は歯肉から顔を出している部分(歯冠)と歯肉と骨の中に埋まっている部分(歯根)から出来ている。
歯周病でない場合、歯根のほとんどは骨(歯槽骨)に支えられている。
そして歯根と歯槽骨の周りを歯肉が覆っている。
歯根と歯槽骨は歯根膜と言う厚さが0,02mm程度の靭帯によってしっかりと繋がっている。(歯根膜は歯根と歯槽骨を繋げているだけでなく、噛んでいる刺激を脳に伝える感覚受容器の役割も担っている。)
一方歯肉は、歯冠に繋がる様な靭帯を持っていない。したがって歯肉は歯冠にぴたっと寄り添っているだけである。
寄り添っている歯冠と歯肉の隙間を歯肉溝と呼んでいる。
健康な場合(歯周病でない場合)歯肉溝の深さは2~3mmくらいだ。<イラスト参照>
歯周病に罹患すると歯肉溝が深くなり「歯周ポケット」となる。
この歯周ポケットの深さを測るのがプローブ(ポケット探針)という検査器具なのである。
歯周病か歯周病でないか。また歯周病の進行度の診断は、このプローブを用いて歯の周りの歯周ポケットの深さを慎重に調べる必要がある。
そして歯周ポケットの深さが4~5mmなら軽度、5~6mmなら中等度、6mmを超えると重度と考えている。(歯や歯根の形態によって診断が異なるので、深さはあくまで参考値として頂きたい。)
イラストは健康な歯周組織。