院長のむし歯予防講座 その4

本日はいいの歯科医院月一恒例の歯科衛生士勉強会でした。

本日のテーマは、いよいよあと10日後に迫った廣瀬衛生士の予演会の予演会。

 

畑中衛生士と南衛生士からプレゼンへのアドバイスを沢山もらった廣瀬君でした。

廣瀬君、良かったな!心配してくれているからみんなアドバイスをくれるんだぞ!

今日の意見を参考にもうちょっと頑張れよ!!

 

それにしても細かいところに気がつく二人のアドバイスには院長もご満悦でした:D

 

 

さて今日のお昼休みにオーラル・ケアの担当者の方がお見えになりました。

担当者は私のブログに訪れてくれているようで、「先生、院長のむし歯予防講座途中ですよ!続きを書いてください!」とリクエストがありました。

 

そうなんです。お休みを頂いたおりました、と言うよりうっかりしていましたm(_ _)m

と言うわけで院長のむし歯予防講座 その4です。

 

 

 

むし歯予防になぜシュガーコントロールが有効なのか、それはむし歯の発症機序に関係があります。

むし歯菌は歯の表面にこびり付いています。

歯の表面にいるむし歯菌のエサは砂糖です。砂糖を食べて酸のうんちをします。

 

歯の表面に酸のうんちがくっつくと、歯の表面が酸性に傾いてしまいます。

人の体は酸性でもアルカリ性でもなく中性を保とうとする働きがあります。(お肌は弱酸性と言っていますが、ほぼ中性と言うことです。)

酸性に傾いた歯の表面を中性にする(中和する)にはアルカリが必要です。

そこですぐそばにある歯の表面からカルシウムイオンやリン酸イオンなどのアルカリ成分を溶かし出し、歯の表面を中和します。

 

この様に歯の表面がわずかに溶けだすことを「脱灰(ダッカイ)」と呼びます。(脱灰は肉眼では観察出来ません。)

 

 

歯の表面が食事の度に溶け出していては、数日もすれば歯はなくなってしまうでしょう。

でもその様な事にならないのは、中和された後、唾液からカルシウムやリン酸成分を取り込み、再び硬くなるというプロセスが起こります。

このプロセスを「再石灰化(サイセッカイカ)」と呼びます。

 

脱灰は食後20分程で開始されますが、再石灰化が完了するには数時間が必要です。

 

この再石灰化の時間に再び砂糖の摂取を行うと、再度脱灰が始まってしまいます。

しかも今度の脱灰は先ほどより、より深部の歯が溶けることとなります。

 

この様に、再石灰化の時間を十分に与えない食生活の方、言い換えれば砂糖を頻繁に摂取する(飲み物もですぞ!)人は脱灰ではなく、肉眼で観察できる穴、「むし歯」となるのです。

 

ですから、むし歯予防にはシュガーコントロールが欠かせないのです。

 

 

今日は長かった~。わかったかな?

 

 

 

写真は高3の長女と歯磨きをする愛犬「くう」

 

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