昨日の日曜日はいいお天気でした!
私は国際フォーラムにて開催されました日本臨床歯周病学会の理事会に出席しましたが、みなさんは何処かにお出かけされたのでしょうか?
さて、色々な記事のため離れておりました歯周病についてのお話を再開しましょう。
前回は歯周病を調べる検査「プロービング検査」について書きました。
プローブと言う検査器具によって歯肉溝の深さを測ります。
プロービング検査の結果、歯周ポケットが形成され「歯周病」と診断されたら歯周病治療を行います。
歯周病に罹患した部位が少なくても、歯周病の進行が軽度であっても、それは歯周病ですので歯周病治療が必要です。
歯周病の治療はとってもシンプルです。
歯周病は細菌(歯周病原性細菌)の感染と体の抵抗力(免疫反応)の結果、歯を支えている骨を溶かします。
細菌が直接的に骨を溶かすのではなく、細菌に反応した免疫細胞から指令を受けた破骨細胞(骨を壊す細胞)が自ら骨を壊して行くと説明しました。
したがって、歯周病治療は歯周病原性細菌のかたまり(プラーク)を取り除くこと(プラーク・コントロール)が主になります。
プラーク・コントロールとは、歯ブラシや歯間ブラシなどを用いて徹底的にプラークを取り除くことです。
朝起きたときや食後に行う「エチケットの歯磨き」とは異なります。
プラーク・コントロールは「治療の歯磨き」なのです。(いいの歯科医院ではそう呼んでいます。)
「歯周病治療に必要なのは歯磨きです」と説明すると、ほとんどの患者さんは「私の歯磨きがいけなかったんだ」とか「俺の歯磨きが下手だったんだ」などと考えます。
でも患者さんの今までの歯磨きが悪かったのではないのです。患者さんが治療の歯磨きを知らなかっただけなのです。
または「私は歯周病を気遣って歯間ブラシを使っていたのに」とか「電動歯ブラシでしっかり磨いていたのに」などと、頑張っていた自分の歯磨きを否定的に感じる患者さんも多くいらっしゃいます。
でも歯間ブラシは我流では効果が少ないのです。
電動歯ブラシは効率良く磨けるのがキャッチコピーですが、歯周病治療の歯磨きに求めているのは「効率」ではなく「根気」なのです。
歯周病治療の歯磨きを身に付けるのは、かなづちの方が泳げるほどの練習が必要です。
歯周病治療の歯磨きを身に付けるには、自転車に乗れない人が乗れる様になるほどの練習が必要です。
泳げる様になった人は溺れないでしょうし、自転車に乗れる様になれば転ばないのと同じで、歯周病治療の歯磨きが身に付いたら磨けなくならないのです。
「泳げた!」も「乗れた!」自分自身で達成が自覚出来ます。
歯周病治療の歯磨きも同様に患者さんが達成を自覚出来ます。
何をもって治療の歯磨きが達成したことを自覚できるのか。。。それをここに書いてしまうと、患者さんだけでの判断では危険がありますので書きません。
皆さんにはいいの歯科医院3名の歯科衛生士 南・畑中・相馬 から指導を受けることをお薦め致します。
イラストは歯周病が進行した歯周組織。