院長のむし歯予防講座2

今夜は歯考会の例会でした。

演者は尾崎先生と鎌田先生。PerioとDentureのケース。

その後は懇親会。私と小山先生のおじさん会員は帰路へ・・・。

来月は私の当番。

これで一休みとしましょうか!

 

さて、滞っていたむし歯予防講座、早速開演です。

 

現代人はなぜ歯を磨かなければならないのでしょうか?

 

それは「食文化が発展したから」です。

肉食の野生動物は生で肉を食べますし、草食動物は葉や茎、木の実などをそのまま食します。

これらの食べ物は繊維質に富み、歯にこびりつくどころか逆に歯磨き効果にもなります。

(もちろん、動物の口の中の環境<歯の構造や酸性度など>とヒトのそれとの違いもありますよ!)

 

弥生時代の初期にはコメ作もなく、木の実や葉や茎、肉は燻製にして食していたそうです。

この様な食物では一回の食事にかける時間は約1時間で咀嚼(物を噛んで飲み込みやすくすること)回数は3,000回から4,000回も噛んでいたそうです。

 

では現代人は一回の食事にかける時間はどのくらいでしょうか?

また、その時に噛む回数は何回くらいでしょうか?

 

一回にかける食事の時間は10分!

その時に噛む回数は600回ほどと言われています。

こんなに短い時間と少ない噛む回数になったのは、食文化が発達し、やわらかい食べ物へとシフトしたからです。

やわらかい食べものは歯にこびりつきます。

歯にこびりついた食べものには微生物が棲みつきます。

 

また噛む時間と回数の減少は唾液の分泌を少なくします。

唾液は噛みごたえのいある食事でたくさん分泌されます。

 

 

では良く噛めばいいのでしょうか?

やわらかい食べ物を飲み込まず良く噛むことは難しいです。

すぐに嚥下(物を飲み込むこと)したくなってしまいます。

良く噛むには噛みごたえのある食事にしなければなりません。

 

 写真は私の書籍から「食事をするライオン!」

カテゴリー: 歯科一般 パーマリンク